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[Review] 天才の話術についていけない『TAKESHIS'』***

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 ワーキングタイトルが、数学の「次元分裂図形」、アートの「反復されるパターン」を意味する「フラクタル Fractal」。題名が「たけしの複数形(の所有格)」なのはタイプミスではなく、人間が反復されて、たくさんの北野武(ビートたけし)が、岸本加世子、大杉漣らが登場する。人物の同じ造形パターンを借りて、エージェント・スミス同様に、「シミュラクル」の個性を楽しんでいるかのように、まさしく外見だけが同じの分身同士が出会うおかしみにあふれていて、俳優北野武は自在に遊んでいる。

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 随所に『ソナチネ』 『HANA-BI』『みんな~やってるか?』などの名場面を引用し、やすやすと自分の作品の世界観を解体し、新しい可能性を模索しているのがすごい。この「脱構築」の手法は天才の所業だろう。また、監督北野武の多重人格的な脳内イメージをのぞく楽しみもあり、脚本家チャーリー・カウフマン『マルコヴィッチの穴』)も真っ青な、奇抜なストーリーテリングにはただただ脱帽するばかりだ。

 気になったのがひとつ。拳銃をおもちゃのように扱うシーンを頻繁に登場させたのは少し残念に思った。『3ー4X10月』の金属バットのように、もっと日常的な道具で恐怖やスリルからかもし出される笑いを演出できる映画作家だけに、その場面だけは笑いがのど元でつっかえてしまった。mousato1212

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TAKESHIS' "Takeshis'"
日本 2005年 107分 
>ホームページ >映画予告編
>External Reviews(IMDb)
評点:★★★(3.0/5点満点)
監督・脚本・編集:北野武 プロデューサー:森昌行、吉田多喜男 撮影:柳島克己 美術:磯田典宏 編集:太田義則 音楽:NAGI 衣裳:山本耀司
出演:ビートたけし、京野ことみ、岸本加世子、大杉漣、寺島進、渡辺哲、美輪明宏、六平直政、上田耕一、武重勉、ビートきよし、高木淳也 、木村彰吾、津田寛治、芦川誠、THE STRiPES、石橋保、松村邦洋、國本鍾建、内山信二

[関連記事] たけし、自虐コメント連発、映画「TAKESHIS'」初日(スポーツ報知/Yahoo!ニュース)
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コメント

TBありがとうございました
ご無沙汰しております。[M]です。
TBありがとうございます。作品評を書いたら、別途TBさせていただきます。

今回、とにかく銃撃シーンが多く、私も後半のそれにはあまり乗れませんでした。Mouさんが仰ること、よくわかります。『HANA-BI』のタオルでつつんだ石ころ、みたいな小道具ですよね。私もああいう武器の使い方に無性に惹かれるので。

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